2016年10月5日水曜日

ICS軽井沢文庫だより NO.2 2016716

「カルヴァン主義哲学をあなたに」 宮﨑彌男
 
 「ICS軽井沢文庫だより」第2号をお届けします。
 第1号をお送りしたのは、614日でしたので、そろそろ第2号かなということで、ワープロに向かっています。第1号に対しては、多くの方から、親切なレスポンスをいただき、御礼申し上げます。
 ある先輩の先生からは、「さあ!いつまで(何号まで)続くかな?」と若干辛目の感想もいただきましたが、「とっても良いこと」と期待してくださる方たちも多く、励まされています。改革派教会の引退教師となってからすでに5年が経とうとしていますが、“伝道者生涯現役”を志している者としては、やはり、御言葉を“読み聴き黙想する”入力活動だけでは、健康維持は期待できず、少しは(御言葉の奉仕やこのような「たより」など)“発信”も必要かと心得ている次第です。

(法理念哲学入門書の出版計画) 
文庫につきましては、まだまだ、“充実”とは言えない未整理の所も多いのですが、ソフト面での充実を、少しずつ考え始めています。その一つは、J. M. Spier, What Is Calvinistic Philosophy?(カルヴァン主義哲学とは何か)の日本語訳出版です。この書物の邦訳については、すでに、1967年に活水社書店から出版された石黒直男訳『カルヴァン主義哲学』があります。この訳書には、巻末に語句の索引などもついており、改革派教会の長老が精魂込めて訳されただけあって、得がたい価値ある本であることは間違いありません。しかし、それでも、今日の読者のためには、もう一度訳し直す必要があると思っています。
 私は、1989年に、A・ウォルタース著『キリスト者の世界観~創造の回復~』を翻訳・出版したとき、次には法理念哲学の入門書を出版したいと考えていました。それで、現在英語で手に入る2,3の入門書を読んでみましたが、いずれも欧米の読者のために書かれたもので、日本の読者に馴染んでいただけるか、という危惧がありました。その点、上記のスピアーの入門書(オランダ語の原著を、Fred H. Kloosterが英語に訳したもの)は、先ず“簡潔”で、さらには、原著者がオランダの諸教会で牧会に従事した牧師であることにもよると思われますが、信仰生活をより豊かにするという方向性において“奨励的”であること。この2点により、この書物を選びました。

(誰にでもわかる法理念哲学) 
ところで、法理念哲学(philosophy of law-idea)は、特にA. カイパー(1837-1920)の神学的伝統の中で養われたH. ドーイウェールト(1894-1965)とD. H. Th. フォレンホ-フェン(1892-1978)によって創始され、今日に至るまで、国際的にも多くの支持者/共鳴者を得ておりますが、日本ではまだまだよく知られているとは言えません。色々の理由があると思われますが、用語の問題はその一つです。英語で読むと、それほど難しいとは思わないのですが、日本語訳で読むと、難しいという印象を受ける方が多いようです。私たち多くの者が哲学用語に慣れていないということがあるかと思いますが、やはり的確な日本語への翻訳が望まれるところです。
 法理念哲学は、天地の造り主なる神様が、その(創造・贖い・希望の)「法」によって万物を治めておられるという聖書のメッセージの上に立つ哲学ですから、本当は、子供でも大人でもお年寄りでも、すぐにわかるものなのです。(この点、カルヴァンの『キリスト教綱要』や『ウェストミンスター信仰基準』も同じでしょう)。しかし、日本語に訳しますと、用語の問題に阻まれ、広く学ばれていないのは、残念です。
 私としては、上記石黒直男訳を始め、すでにドーイウェールト哲学と取り組んでこられた春名純人先生、稲垣久和先生、市川康則先生等の業績を参考にしながら、翻訳ができればと願っている次第です。ただ、私は哲学の専門家ではなく、説教・牧会に長く従事してきた牧師でありますので、この度のカルヴァン主義哲学入門書の翻訳についても、牧師の訳を心がけたいと思っています。
 トロントICSで習ったH. ハート先生は、授業の中で、ヨハネによる福音書1:1の「ホ・ロゴス」は、聖書的に言えば、「WORD=御言葉」、哲学的に言えば、「LAW=法」だと言われました。御言葉に従うことと、創造の法(creation-law)に従うこととが一体とされる神学/哲学が熱心に学ばれ、実践されるならば、日本の伝道にも大きな地平が開かれてくると信じています。
 
(今後のこと)
次号からは、上記「カルヴァン主義哲学とは何か」を、1章ずつ順不同で取りあげ、翻訳または内容の紹介/解説を試みたいと願っています。ご期待ください。
なお、「たより」の送付の仕方については、近い将来、ホームページを立ち上げ、その中で、ブログの更新という形で「たより」を続けることができれば、と考えています。しかし、そのようにできるまでは、郵送、メール配信、その他の方法に頼るしかありません。
もし、受信ご希望の方で、メール配信の可能な方は、メールアドレスをお知らせください。郵送ご希望の方は、郵送料ご負担(後ほど纏めてで結構です)ということで、郵送先をお知らせいただければ、喜んでお送りします。さらに、別途、こちらから勝手に差し上げる方もあるかも知れませんが、しばらくは、お許しいただければ幸いです。
それでは、梅雨明けも間近です。お身体お大事になさってください。

「初めに言があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は、初めに神と共にあった。万物は言によって成った。成ったもので言によらずに成ったものは何一つなかった。言の内に命があった。命は人間を照らす光であった。光は暗闇の中で輝いている。暗闇は光を理解しなかった。」。
       (ヨハネによる福音書1:15
                               


【連絡先】
389-0115長野県北佐久郡軽井沢町追分36-23 宮﨑彌男・淳子
TelFax 0267-31-6303(携帯) 080-3608-3769

e-mailmmiyazk@a011.broada.jp

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